どうも、ベテラン塾講師のPENです。
このブログは、塾講師、家庭教師、教職課程の学生のために、私が塾で培ってきたノウハウを共有するために作りました。

今回は、数列の単元解説についてです。
数列の単元解説の目標
まずは、授業レベルの目標設定です。
どんなレベルの授業であれ、おおよそ次のような目標になるのではないかと思います。
・群数列の問題が解ける
・漸化式を解いて、一般項を求められる
群数列については意見がさまざまですが、私は基本的な内容として扱うべきだと考えています。
というのも、解説がゴチャついているがゆえに、生徒に苦手意識を付けてしまっているだけのケースが多いからです。
計算内容そのものはそれほど難しいものではないので、講師の解説の技量が試される単元だとも思います。

群数列の解説が上手にできれば、一人前の講師です。
数列の解説のポイント
最初から文字で攻めない
数列の解説でよくあるミスは、最初から文字まみれにしてしまうことです。
生徒が数列という単元に慣れるまでは、できるだけ使う文字を少なくするよう意識してみましょう。
そうすると、数列の計算のやりたいことや、公式に徐々に慣れてくれます。
実際に問題で必要になるレベルを最初から要求する必要はありません。
慣れてきたら、一般項や初項などを文字にしてもいいでしょう。
シグマの公式は、暗記内容を厳選する
シグマの公式は、数列の単元の中でも特に覚えるべきものです。
しかし、教科書に載っているまま覚えても、少し使い勝手が悪いように感じます。
階差数列のことを考えると、nまでの和とn-1までの和は同時に覚えさせてもいいように思います。
逆に、等差数列や等比数列で処理できる範囲については、最悪教えないというのも手でしょう。
私の授業だと、1/2の公式、1/6の公式を、nまでとn-1までのそれぞれで覚えてもらいます。

どの公式を覚えさせるかは、講師の授業の流れによって変わると思います。
群数列に苦手意識を持たせない
よくあるミスの一つが、「いかにも難しそうに群数列を解いてしまう」ことです。
講師が難しいものとして解説したものは、生徒にとっては難攻不落。
解けなくてもいいような難問であるように感じさせてしまいます。
しかし実際には群数列は、それほど計算が複雑ではありません。
むしろ得点源にしてほしい内容だと私は思っています。

一見複雑に見えるけど、やっていることはシンプルだよ。
これくらいのノリで、サクッと解説してしまうことをオススメします。
私は、群数列の解法をパターンにしてしまい、そのパターンにあてはめながら解くという形式で解説しています。
そのパターンさえ覚えてしまえば、あとは計算するだけ、という形です。
そうすると、パターンさえ覚えれば余裕で解けるな、と生徒に印象づけることができています。

生徒が難しいと感じるかどうかは、講師の表現に依存します。
何をする単元か最初に言う
これは数列や漸化式に限った話ではありません。
各単元の最初には、「何をする単元なのか」を最初に伝えておきましょう。

漸化式は、An+1とAnの関係式から、An(一般項)をnの式で表すようにする単元です。
この一言を忘れてしまうだけで、これは一体何の授業なんだろう、という迷子になってしまう生徒も多数です。
どの単元でも、目指している形やゴールについて、最初に明示しておきましょう。

漸化式を初めて見ただけで、一般項を求める問題だとわかる人はいません。
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