教え下手な講師が知らない「教え方」のポイント

教え方全般について

どうも、ベテラン塾講師のPENです。

このブログは、塾講師、家庭教師、教職課程の学生のために、私が塾で培ってきたノウハウを共有するために作りました。

 

今回は、教え下手な人が意識できていない、教え方のポイントについて紹介したいと思います。

こちらの記事もあわせてどうぞ
>>教え方が下手な塾講師にありがちなミス3選

 

教え方の3つのレベル

 

今回は、教え方の3つのレベルについて理解してもらおうと思います。

というのも、このレベルを意識できているかどうかで、説明の上手さに天と地の差が生まれるからです。

 

自分の解説がどのレベルに達しているのか、少し考えてみてください。

①目の前でやってみせるだけ(音読型)
②方法を提示して、自分の考えだけ述べる(俺はこう思う型)
③方法とその根拠や必要な知識を、ピックアップして解説する

 

下に行くほど、良い教え方と思ってもらって構いません。

どんな教え方なのか、それぞれ紹介していきます。

 

式の変形を例に考える

①目の前でやってみせるだけ(音読型)

この式はこう変形して、こうやったら答えが出ます。

 

これは、ただ解説を読み上げているだけですね。

もはや解説というより、音読に近いです。

 

言うまでもなく論外ですね。

PEN
PEN

こんな説明をずっとされても、生徒は何も得られるものがありません。

 

②方法を提示して、自分の考えだけ述べる(俺はこう思う型)

この式を見たら、この変形を思いつかないとダメです。

 

これは解説しているように見えて、実は解ける自慢をしているだけになっています。

たいていの「教えてる気分」の人が、このレベルの教え方をしています。

 

PEN
PEN

それって、あなたの意見ですよね?

 

講師側には経験値があるから、式変形などはすぐに思いつくことができます。

その式変形をすぐに思いつくのには、様々な背景があるはずです。

それら背景を説明して、やっと解説となるのです。

 

レベル②の教え方は、圧倒的に情報不足です。

 

③方法とその根拠や必要な知識を、ピックアップして解説

この問題を解くためにはこんな情報が欲しい。この情報がわかる式の形といえば、AとかBがある。今回はこう変形をしたらBの形になるから、こういう式を見たらまずはBに変形してみよう。

 

情報量に圧倒的な格差がありますよね。

一番の違いは、「そもそもなぜその変形が必要なのか」について触れているかどうかです。

 

こういう動機や、パターンなどをあらかじめ紹介していると、生徒もすっと理解することができます。

変形が暗記なのか導出なのかは、その次の段階です。

こうした説明ができるようなヒントを紹介しておきますね。

・なぜその変形をしようとした?
・その目的は、他の方法でも達成される?
・その式から着手したのはなぜ?

 

教える際のコツ

 

教えることの最終目的は、生徒が自分と同じように考えて解けるようになることです。

なので、自分が何を考えて解いているのかは、できるかぎり共有する必要があります。

 

まずは生徒が何をわかっていて、何を知らないのかを把握しましょう。

そこから、何が足りていなくて解けていないのかを考えます。

 

足りない部分に絞って解説をすると、スッキリとわかりやすい教え方になりやすいです。

できれば、教えた後には類題を与えて、同じように考えて解くことができるか、確認してみてください。

 

PEN
PEN

考え方を教わるのと、実際に考えてみるのでは、雲泥の差です。

 

「教える」の勘違いと注意点

目の前でやってみせることではない

 

問題の解き方を教えるというのは、解き方を見せてあげることではありません。

 

たとえば、素振りのやり方を教えるときに、自分が素振りをして見て学べというのは、少し無理があります。

どこに力を入れているのか、そのタイミングに脱力するのはなぜなのか、伝えるべきことはたくさんありますよね。

 

問題の解き方についても、同じように考えてください。

PEN
PEN

見て盗めというのは、下手したら職務怠慢です。

 

センスややる気のせいにしない

 

見て盗め、と言われるだけだと、そのうちやる気もなくなってきます。

こういう生徒を見て、「センスが無い」だとか「やる気がない」だとか言う人がいます。

 

私からすると、そういう先生こそセンスもやる気も無いなぁと思ってしまいます。

 

教え方が下手だから身につかないのに、責任転嫁をしているだけのケースが多々あります。

PEN
PEN

全部が全部そうだとは言いませんが、少なくないのは確かです。

 

当たり前にできないのは、当たり前

この式を見たら、こうするのが当たり前だよ。

こんな教え方は、下手したら生徒の自信を失わせるだけでなんの意味もありません。

 

当たり前のように講師がわかるのは、ただやってきた経験値が多いからです。

その経験値を付けさせるのが仕事なのに、誰に責任転嫁をしているんでしょうか。

きちんと演習する前だと、講師も当たり前のようにできていなかったはず。

 

「当たり前」という言葉で片付けてしまうのは、説明の放棄です。

 

PEN
PEN

よく理由や根拠がわからないから、「当たり前」という言葉でごまかしているんじゃないかとすら思います。

 

まとめ

 

教え方の3つのレベルについて紹介してきました。

これはあくまでも私の考え方なので、他にも違った考え方があるかもしれません。

また、こんな説明や教え方なんて、していないと思うかもしれません。

 

しかし、実際に生徒を相手にすると、臨機応変に対応しているうちに、どうしても教え方のレベルが下がってくることがあります。

 

PEN
PEN

私自身、レベルが下がってないか常に確認し続けてやっと維持できるくらいです。

ぜひこれらのポイントに注意しながら、上手な教え方を目指してみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました