どうも、ベテラン塾講師のPENです。
このブログは、塾講師、家庭教師、教職課程の学生のために、私が塾で培ってきたノウハウを共有するために作りました。

今回は、板書ノートの予習についてのお話です。
2種類の板書ノート
板書ノートの内容を考える際には、大きく分けて2種類の完成形があります。
・②他の教材に併用する補助教材
このどちらの板書を目指しているのかを明らかにしておくと、より意味のあるノートになりやすいです。

個人的には②の補助教材を推奨していますが、どちらにも長所があります。
①ノートだけで完結する完全教材
1つ目は、教科書が不要になることを目指したノートです。
ノートと資料集、もしくは辞書だけで、復習や勉強が完結するようになっています。
多くの人が、この①の板書を目指してノートや授業を作っているように思います。
ただし、教科書にある必要な情報を網羅的に書く必要があるので、かなり板書の労力が大きいです。
こちらのタイプの板書を目指す場合、いっそプリントでの授業を構成したほうが、お互いに効率的になる可能性が高いです。
授業時間は有限ですから、板書する時間、ノートに取る時間が長くなりすぎるのは避けたいところです。
②他の教材に併用する補助教材
これは私の目指しているノートの形です。
教科書に書いていることは極力減らし、問題集と一緒に開いて意味のあるノートを目指します。
そんなときに、ノートを開いてみると、自分のわからなかったポイントがまとめられている。
ノートを見ながらやってみると、ちゃんと問題演習が進んだ。
これがノートのあるべき姿だと思っています。
特に学校よりも、塾や予備校などでは、こちらのノートを目指すとうまくいきます。
というのも、学校の授業でも必要なことはノートに取っているからです。
学校の授業の存在を意識しておかないと、生徒にとってはただの二度手間になってしまう可能性もあります。

学校のノートを補足するためのノート、をイメージするとわかりやすいです。
板書すべき内容
ここからは、実際に板書ノートにどのような内容を入れていくのか、その考え方を紹介します。

いくつか紹介するので、組み合わせたりして考えてみてくださいね。
ノートに書くべき3つの内容
補助教材の場合、特に板書すべき内容をピックアップしておく必要があります。
完全教材の場合でも、ノートに取らせるべきものの中でも重要なものもありますよね。
ここで3つの重要なものを挙げておきます。
・教科書に書いているが、参照しにくいもの
・教科書に書いていないこと
下にいくにつれて、授業のオリジナリティに関わっていきます。
教科書に書いていないことがしっかり書かれているノートは、その分独創的なものになるでしょう。
かといって、例えば余弦定理などの超基本公式がノートに登場しないのも考えものです。
ある程度必要な知識は残しつつ、どこまでオリジナルを入れられるかが、講師の腕の見せどころですね。
パレートの法則
結果のうちの80%は、20%の要因で決まるという法則があります。
例えばお店で例えると、売上のうちの80%は、20%の客で決まるという意味ですね。
これを、80:20の法則といったり、パレートの法則といったりもします。
このパレートの法則を、授業の解説にも当てはめてみましょう。
世の中の問題の80%は、単元全体の20%の知識で解ける、ということになります。
われわれ講師は、この20%に注力して解説をしていくべきでしょう。
不要な残りの80%を解説から消していくと、コスパの良いわかりやすい授業になっていきます。
チャート式に載っていないことを書く
チャート式など、解説が豊富な問題集というのは世の中にたくさんあります。
しかしその解説を読んでも、多くの生徒は完璧に問題を解くことができません。
つまり、チャート式であっても解説が不十分なわけです。
このチャート式にかかれていない「行間の説明」などは、積極的にノートに残すべきです。

チャート式を読むだけでは解けなかったけど、ノートを開いたら解けるようになった。
これが板書ノートの理想形の一つです。
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