どうも、ベテラン塾講師のPENです。
このブログは、塾講師、家庭教師、教職課程の学生のために、私が塾で培ってきたノウハウを共有するために作りました。

今回は、志望校が決まらない生徒の指導についてのお話です。
生徒に志望校がない
講師のよくある悩み
よくある講師の悩みが、生徒の志望校についての問題です。
中でもとりわけ、「生徒が志望校を決めてくれない」という悩みがありますよね。
講師としては、志望校を軸に指導方針を決めていきますから、志望校がないのは少し困ってしまいます。
ただ早く志望校を決めるよう急かすのはカンタンですが、一度決められない理由に注目してみましょう。
すると、生徒にもっと寄り添って話をすることができます。
ダメな指導の例

なんでもいいから早く志望校を決めないとダメだよ
生徒が志望校を決められない3つの理由
生徒が志望校を決められない理由は、大きく分けて次の3つに分類されます。
・志望校を決めることを、重く考えすぎている
・なぜ決める必要があるのか、わかっていない
これらの複数に理由がまたがっていることもしばしばです。
それぞれの理由に対して、講師としてできることはたくさんあります。
そのうちのいくつかを例として、紹介していきますね。
指導のヒント①「志望校を決めるメリット」
まずは、志望校を決めることで生徒にとってどんなメリットがあるのか、生徒とも共有しておきましょう。
私の考える志望校を決めるメリットは、次の3つです。
・勉強の方針を立てやすい
・受験情報に対してアンテナが立つ
前者の2つは言うまでもありませんが、志望校を一度設定しておくと、生徒の学習効率が大きく上がります。
(もちろん、上がるような授業をする必要があります)
それに付随して、3つ目のメリットも留意しておくといいと思います。
例えば高校2年生の時点では、受験情報に対してまだまだアンテナが立っていない状態です。
学校で指定校推薦枠があるのか、受験はいつなのか、学校に対策講義はあるのか、などなど。
本当は様々な情報が周りにあるはずなのに、です。
これを、志望校を一度きめるというだけで、アンテナが立ちやすくなります。
講師にとってもメリットが大きいので、やはり志望校を決めることは大切ということになります。

決めるだけで驚くほど意識が変わる生徒も、たまにいます。
指導のヒント②「志望校は何度でも変えられる」
志望校を決めることに対して、重く考えすぎている生徒がたまにいます。
そうした生徒は、一度宣言した志望校を変えることが難しいものと考えているかもしれません。
しかし、当然ですが、志望校は何度でも変えられます。
そのことを、きちんと言葉にして伝えておきましょう。
また、志望校というからにはそれ相応の理由が必要だと思っている生徒もいます
決める基準なんて、実際はなんでも良いものです。
ネームバリューなど、欲に忠実でも構いません。
平均年収の高い企業に入りやすい大学・学部でもいいのです。
また、消去法で残ったところでも、何の問題もありません。

私自身、消去法で志望校を決めました。
指導のヒント③「なんでも経験する」
やりたいことが見つからない、というのは高校生にとってよくある悩みです。
そうした生徒は、「学部の中からやりたいことを探す」という観点に縛られていることが多々あります。
ただ、やりたいことというのは、未経験の段階から見つかるようなものではありません。
どちらかと言うと、やっているうちに、自分にあっているかどうかがわかったりするものです。
なので、経験が豊富でない高校生に大切なのは、「いろいろ体験してみること」ということになります。
そのひとつの解決策が、オープンキャンパスということになります。
他にも、講師の専門科目について話をしてあげるというのも手でしょう。
私は、生徒が望んだ場合には、大学の専門科目の授業を15分程度やってあげることもあります。
すると、興味があるかどうか、向いているかどうか、本人も判断しやすくなります。

ついでに、講師自身の専門科目の理解も上がります
指導のヒント④「志望校ではなく目標校を決める」
どうしても志望校が決まらない生徒には、「目標校」を設定してあげましょう。
これは実力などから総合的に判断して、講師が選択肢を提示してあげると良いと思います。
それだけでも、学習効率は大きく上がります。
まずはその目標校に合格できるだけの実力をつけていく。
その過程で、志望校が決まったら、そのための勉強にシフトしていく。
そうした趣旨を生徒に説明し、一緒に目標校を決めてあげてください。
無理に志望校の決定を急かす必要はありません。
目標に向かって勉強しているうちに、自然と志望校が決まっていきます。
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