どうも、ベテラン塾講師のPENです。
このブログは、塾講師、家庭教師、教職課程の学生のために、私が塾で培ってきたノウハウを共有するために作りました。
家庭教師や塾講師の悩みのタネになりやすいのが、日々の宿題の出し方です。
この宿題の出し方ひとつで、点数の伸びやすさがぐっと変わってきます。

今回は、生徒の点数が伸びない理由、「解説」と「指導」についてお話しします。
塾講師、家庭教師に必要な2つのスキル
「解説」と「指導」
生徒の点数を上げるために必要なスキルは、大きく分けて2つ。
「解説」と「指導」です。
この2つを区別して意識できているかどうかで、講師のレベルが決まると言っても過言ではありません。
このことをしっかり理解している講師だと、生徒の点数は上がりやすいです。
「指導」ができていない人が多い
塾講師の場合、「解説」のスキルについては磨かれていることが多いです。
研修や日々の授業によって、「解説」はどんどん上手になるからです。
その一方、「指導」のスキルは置き去りになってしまうことがあります。
家庭教師の場合、よっぽど教育に熱心でない限り、両方とものスキルが足りていないこともザラにあります。
こうしたスキルの差は、宿題の出し方などに表れてきます。

宿題の話の前に、まずは「解説」と「指導」について押さえておきましょう。
わかりやすく教える「解説」
大学生がイメージする家庭教師や塾講師のスキル
大学生が教育系アルバイトを始めたとき、まず最初にとりかかるのが「解説」の上達です。
・読みやすいノート
・覚えやすい方法や語呂
これらの方法論は、教育の基本中の基本です。
もちろん必要なスキルですし、ずっと研究し続ける必要のある重要な要素です。
単元解説と問題解説
単に解説と言っても、大きく分けて2つの解説があります。
一つは、教科書の内容を解説する「単元解説」。
もう一つは、問題演習を解説する「問題解説」です。
単元解説と問題解説はそれぞれ別のスキルなので、両方を意識的に上達させる必要があります。
解説については更に別の記事で
うまい解説に必要なことなどは、別の記事で紹介しています。
よければあわせてご覧ください。
授業以外の時間に影響を与える「指導」
点数を上げるのに必要なのは、「指導」のスキル
上手な解説をする以外に必要なスキルに、「指導」があります。
生徒の点数を上げるのに直結する、重要なスキルです。
学生には軽視されがちですが、実は保護者が講師に求めているのはこの「指導」のスキルです。

指導が下手でクビになる家庭教師も多いです。
1コマ=1週間の1%未満
授業が週に1回、90分あったとしましょう。
これは一週間のうち、1/112。
1%未満の時間でしかありません。
この時間にどれだけ上手な解説をしたところで、生徒に与えられる影響には限界があります。
生徒の点数を上げるのに必要なのは、残りの99%に変化を与えることです。
ダメな宿題の出し方
指導の代表例が、毎回の宿題です。
この宿題の出し方ひとつで、生徒の点数が上がるかどうかが左右されます。
ダメな宿題の出し方は、以下のようなものです。

このテキストのここからここまで、次回までにやっておいてください。
これは指導ではなく、ただの指示です。
せっかく宿題を出しても、その効果が半減してしまいます。
「指導」を意識した、宿題の出し方
では「指導」を意識した宿題の出し方とはどういったものでしょうか。
以下のような着眼を持って、具体的な指導を伴った宿題を出したいところです。
・どうやってやるのか
・ノートや参考書を見ても良いのか
・わからない問題はどうするのか
・終わったら他にやるべきことはあるのか
こういった具体的な指導をした上で宿題を課すと、講師なしでも自分で勉強できる習慣が付き始めます。
やがて、こちらからの指示がなくても、自学自習する能力が身につくのです。
宿題の最も重要な目的は、自分で勉強できるようになることです。
極端なことを言うと、宿題の内容自体は、何でも構わないのです。

隣にいなくても、効果的な学習ができる宿題、を目指してみてください。
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